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BioPellets実験2:最終日14日目

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6/17から始めたバイオペレット実験2の14日目、最終日の報告です。

なかなかうまくいかないもんです。

バイオペレット実験2の最終結果

いつものように左からA槽、B槽、C槽です。
比色結果がいずれも濃くて各槽の濃度の差異が判りづらいので、敢えて比色1分後の画像(写真左)も用意してみました。C槽がもっとも薄いことは事前に判っていたので、敢えて試薬投与はC槽から始めています。それでも尚C槽が薄いことを見てもらうためです。
この結果では、C槽の硝酸が最も低く、目視で約20ppm、次いでA槽で20ppmちょい、B槽が一番高くて30ppmくらいはありそうです。

但し注意点としては、当初の試薬で20ppmで開始しましたが、先の案内の通り途中で試薬が新しくなり、極端に比色が濃くなったため、最終的に開始時よりも比色の濃い値での終了となってしまったことです。
しかし実際には硝酸塩は開始時から徐々に低くなっていって終了したはずで、あくまでも比色結果は試薬の差だと判断しました。
また、途中で試薬を変えると混乱の元だと反省し、たとえ試薬の値にずれがあろうとも、実験中は一貫して同じ試薬で通すべきだと認識しました。最低でも低くなっていく経過が判れば良いと思うので。

で、何が難しかったかと言うと、エアレーションを利用した流動フィルターの実現です。バイオペレットの撹拌を優先すると槽内の水流が確保できないし、かと言って水流を優先するとバイオペレットの通水が得られないし、通算で5回以上作り変えましたが、結果は上の写真をごらんの通り、A槽の砂による脱窒にも負ける有様。。。これは水流の確保と流動フィルターの撹拌をひとつのエア源で一元化することにこだわった報いだと反省し、第三弾ではエアレーションと流動フィルターのエア源を分離し、個別に設置して再スタートしようと思います。

結局、バイオペレット実験2でまともに得られたデータは、A槽とC槽の比較でしょうか。A槽では砂だけの脱窒、C槽では砂の脱窒に加え、砂の上にばら撒いたバイオペレットによる脱窒があり、当然C槽の方が硝酸塩は若干低くなった、と言う結果に落ち着きました。しかし濃度の高いものどうしの比較なので、判ったような判らないような曖昧な結果ですね(汗)

さて、バイオペレット実験3の準備ができました。

バイオペレット実験3の設備

A槽は今までと同じ構成で、砂とエアレーションのみ。
B槽はA槽と同じように独立したエアレーションを設置し、それとは別のエア源を利用した流動フィルターにバイオペレットを収容して設置しました。
C槽も今までと同じ構成で、砂とエアレーション、そして砂の上にバイオペレットをばら撒いてます。

但し、B槽とC槽のバイオペレット量はこれまでの2倍(規定量の2倍、各4cc分)にしました。これはより早く実験結果を出すためです。生体は入っていないし、水質を見るだけなので、特に問題は無いと考えてます。

更に、第三弾では低い硝酸塩濃度から開始するため、第二段のA槽の海水を希釈し、約3~4ppmの硝酸塩濃度の海水を作って、それを各槽に1Lずつ投入しました。これはB槽やC槽の海水を使うと、バイオペレットによる過剰な細菌が含まれる可能性があり、それが結果へ影響を与えることを危惧したためです。事実、最終日でのB槽の海水はA槽よりも若干黄ばんで見えました。バイオフィルムの剥離したような浮遊物も無数に確認できましたので、何らかのバイオペレットによる影響だろうと推測しています。また、このことからバイオペレットの撹拌が強すぎた感もあるので、第三弾では独立したエアにより撹拌量を細かく調整しようと思います。

バイオペレット実験3の開始時の硝酸塩濃度は以下の通りです。

バイオペレット実験3の開始時の硝酸塩

これなら長くても一ヶ月もすれば結果が判るだろうと期待しています♪
写真では5ppmに見えますが、目視では3~4ppmと言う感じです。
これならA槽の砂だけでも早々にゼロになりそうな値ですけど(笑)

では、また定期的にご報告していきます。

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小型水槽とポンプの被熱実験

この記事を含むタグの全記事リスト: プチ実験

先日の初チャーム体験に引き続き、早くもリピーターしちゃいました。
ちょうど今使ってるコトブキのミニボックス120から取り出したポンプがボロボロになってきて、水流強化のためもう少し強いポンプに交換したかったので、一回り大きなエーハイムのコンパクトポンプ300(1,000)をポチッしちゃいました。ついでに試薬とかカルシウムメディアとか(それについては後日)

で、早速ポンプを交換して喜んでいたのもつかの間。
ふと、水温計を見て驚愕!?

いつもより1度ほど高いぃぃぃ!!!

あぁ、そっか。ポンプでかくしたら、当然、発生する熱量も増えるのか。うっかりしてた。。。
とは言え、例のペルチェクーラーはまだ直してませんし、すぐに設置はできません。
仕方が無いので、反エコではありますが、エアコンの設定を下げて当分凌ぎます(汗)

ところで、思いつきで簡単な実験をしてみました。
僕のように小型水槽を運転されている方は、是非参考にしてください。

小型水槽におけるポンプの被熱実験♪

各社の水中ポンプ

手元にある3つの小型ポンプを使って、それぞれ水温にどれくらいの被熱を与えるのか見てみました。
今の水槽が5Lなので、それに見立てて5Lの真水を入れたバケツを4ヶ用意し、ひとつは放置、残りに各ポンプを入れて通電させ、6時間後の各バケツの水温を観測しました。
尚、僕の居住地域の電源は60Hzなので、その条件で各値を記しています。

室温(床)26.2℃ 水温 (室温差) 消費電力 流量
ポンプ無しバケツ 24.4℃ (-1.8℃) - -
Rio 50 26.7℃ (+0.5℃) 3.6W 3.4L/min
コトブキ
ミニボックス120
24.9℃ (-1.3℃) 2W 2L/min
エーハイム
コンパクトポンプ300
25.6℃ (-0.6℃) 5W 5L/min
水槽 照明ON(日中)
周辺温度26.8℃
エーハイムポンプ設置時
27.6℃ (+0.8℃) - -
水槽 照明オフ(夜間)
周辺温度26.0℃
エーハイムポンプ設置時
26.8℃ (+0.8℃) - -

確かにコトブキからエーハイムに変更すると、正味約1℃(0.7℃)上昇してしまうようです。
ま、2倍以上の電力差がありますから、当然といえば当然か。

ちなみに水槽は床上約1Mの高さに配置してあるため周囲温度も若干高く、その他LED照明計70W強の影響も僅かながらあるようで、実質、周囲温度よりも+0.8℃高くなってます。そこからエーハイムの-0.6℃を引くと、計1.4℃がLEDによる被熱ってことかな? これがもしメタハラ70Wだったら、これの何倍もガンガン熱くなりますから、さすがLEDですね♪
と思って、今度はLED消灯時の夜間でも水温を計ってみたら・・・。何故か室温差は日中と同じ。え? LEDの被熱ゼロなの? うーん。。。そもそも室温差が微小なので、日中の水温が保持されているのかしら?
ま、誤差だらけの実験でしょうから、ひとつの参考程度に。
少なくとも、ポンプの違いによる温度差は明らかですし、LEDの被熱も誤差に紛れてしまう程度しか無いと言えそうです。

また、この実験で面白いことが判りました。熱が単に電力に比例するかと思いきや、Rio 50はエーハイムより電力も流量も低いくせに、エーハイムよりも約1℃も熱くなります(汗)
なんと言うことだ!?
確かにRio 50は随分古くなったので、シャフトの摩擦熱が新品時より大きいとか?(笑)
でもコトブキも古いけど熱無いもんね。2Wだから目立たないだけかも知れないけど。

以上、小型水槽でクーラー無しで頑張ってる方には、この差は非常に大きいはずです。
ファンを当てるかペルチェクーラーを設置するか思案するような小型水槽では、いかに熱源を減らすかが、暑い夏を乗り切るポイントになりますからね。

さて。。。
エーハイムのポンプ、張り切って2台も買っちゃったんだけど(曝)
さすがに2台は不味いのでやめておこう。。。涙
ま、早くペルチェクーラー直せば良いんだけど♪

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BioPellets実験2:7日目~12日目までの推移

この記事を含むタグの全記事リスト: BioPellets実験

バイオペレット実験2も、開始からそろそろ2週間が経とうとしてますが、実は何やらおかしな現象に悩まされています(汗)
以下、ここ6日間の各実験槽の硝酸塩濃度の推移です。

バイオペレット実験2:7日目~12日目の水質

いつものように、いずれの試験管も左からA、B、C槽の硝酸塩濃度です。
6/23に硝酸塩試薬が切れたので、6/24以降は事前に購入しておいた新品の試薬で測定していました。が、試薬を変えた途端、A、B、Cいずれも真っ赤っか。。。汗
しかも一向に変化する気配が無い。。。

なんですかこれは!?

で、しばらく様子を見てましたが、さすがに可笑しいと思い、試しに今日この試薬で水槽の硝酸塩を計ってみたところ、いつもどおり完璧なゼロを示しました。と言うことは試薬は大丈夫・・・なのかな?

試薬を信用するなら、たまたま試薬を変えた6/24を境に、各実験槽の硝酸塩濃度が何らかの原因で上昇したのでしょうか?
特に何もしてないんだけど。。。

そう言えば、ちょうど室温が上がりだしたのがこのタイミングだったような気も。。。
でも水温が上がったら硝酸塩が上がる?と言うのを上手く理屈付けられない。
でもそれ以外、何も思い当たらない。。。
とは言え、水温を計ってもせいぜい26度。それ以前も23~24度はあっただろうから、バクテリアの活動に特に支障が出る水温変化とも思えない。

あるいは、極めて閉鎖環境且つ小水量(1L)では、バクテリアの回収(摂取・スキマー)が無いため、一定のレベルを境に折り返し地点(崩壊)が生じるのか?(笑)
仮にその強引な挙動がアリだとしても、それが偶然にも試薬の変更と重なるかなぁ。。。

相変わらず、いろんなものに翻弄されております♪

決めた!
キリが良い(?)ので、もっと低レベルからの実験に切り替えます♪
初回は50ppmから始め、第二弾は20ppmから開始しましたが、第三弾はもっと判り易くて大きな変化量を得られる硝酸塩レベルからやり直します。そうね、5ppmくらいなら色の比較がしやすいし、実験日数も減らせるでしょう♪

ん。。。待てよ。

初回では0.25ppmのリン酸塩がゼロになるまで僅か数日で完了したので、てっきり硝酸塩も数週間もあれば完了するかと思いきや、よく考えてみればリン酸塩と硝酸塩では濃度が違いすぎました。仮に脱リンに掛かった日数が5日とすると、その処理速度は0.05ppm/日になりますから、硝酸塩も同等の速度と仮定して単純計算すると、50ppmの硝酸塩が消滅するにはざっと3年ちょい掛かる計算です(曝)。20ppmなら1年ちょい。。。考えてみりゃ判りそうなものだけど。。。

いや、もし細菌の栄養塩の消費にもCNP比が当てはまるとすれば、仮に一般的なC:N:Pが106:16:1として、リンの16倍の処理能が期待できるなら、50ppmで2ヶ月、20ppmで1ヶ月、5ppmで一週間と言うところか。。。でも今回の第二段は20ppmで始めて2週間経つけど、一週間目でC槽が半減したのを最後に、突然振り出しに戻ったもんなぁ。。。何があるか判らない怖さ。。。

バイオペレットって、そもそもどれくらいの栄養塩環境向けなんでしょうね。
50ppmとか20ppmとかありそうな魚水槽では負荷が多きすぎるのかしら。
あくまでもナチュラルで1ppmとか、多くても5ppmとかの水槽が対象なのかも?
あるいは栄養塩濃度に応じて、規定以上のメディア量を設置しても良いのかしら?

うーん。。。そもそもホビー向け硝酸塩試薬じゃ、精度的に1ppmを把握するのは無理があるしなぁ。。。昔のラモッテの試薬、どこかに売ってないのかしら。。。あれなら確か0.05ppmの分解能があったと思うんだけど。ま、1万円くらいしましたが(汗)

5ppmで始めるべきか、もっとギリギリ2.5ppmあたりから攻めてみるか。。。
どなたかヒントをお願いします♪

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