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ライブロチェック:リハーサル開始

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ライブロチェック開始です。

ライブロチェック・リハーサル開始

本日8/24 AM1:00頃、下記行程1.を開始しました。リハーサル部分です。
これは念のためライブロックから硝酸が出てこないか監視するための毒抜きの意味です。
とりあえず今週いっぱいは硝酸を監視し、出てこないようなら行程2.に移ります。
予定ではこのキュア中に硝酸は出てこないだろうと予測しています。
だって約一年間、ずっと硝酸ゼロの水槽に収容されていたライブロックですもの。
尚、採れたてのライブロックで実験する場合には、付着生物や腐敗物のキュアが完了すれば、すぐに取りかかれると思います(とは言え硝酸の確認は必要)。あくまでも今回の毒抜きは、水槽で使用していたから、と言う意味です。硝酸ゼロの水槽だったけど念には念を入れて。

作業工程は以下の通り。

ライブロチェック実験行程(決定)

  1. バケツに人工海水5Lとライブロックを入れエアレーション - 本日開始
  2. 数日監視して、もし硝酸が出たら、換水やエアレーションの見直し
  3. 硝酸ゼロの推移を確認できたら次項↓を実施、それまで上記↑繰り返し
  4. 同バケツへ若干の硝酸濃度を与え、一ヶ月程度の硝酸濃度監視

ライブロチェックの目的

ライブロックだけで、本当に還元も得られるのん? と言う疑問から。
最終的に投与した硝酸が消滅すれば、目標達成です♪
万一硝酸が消滅しなければ、あるいは上昇するようなら、後日入荷間近のライブロックを用意してリトライするっきゃない!
但し、ROが無いので水道水(硝酸ゼロ確認済み)を使いますが、このことが結果に微妙に影響を及ぼす可能性も考えられそう?

実験期間中の条件

ライブロック W10×H6×D8cm程度
照明 蛍光灯ランプ13W(白熱灯40W相当) + タイマー日照設定
水温 開始時25.5℃ (室温任せ/約25~28℃前後)
比重 開始時1.025
海水 人工海水 (テトラ マリンソルト)
エアレーション 常時 (ライブロックに当てないこと)
添加する硝酸塩 ヒゲゴケ実験の海水を適量投与します (2~3ppmを目安)

* 実験期間中の蒸発分は随時水道水を補給 (水道水の硝酸ゼロは確認済み)
* 照明タイマーの点灯時間の設定は、AM6:00~PM6:00の12時間
* エアレーションは、やや強めで開始、様子を見て適宜調整予定

スターターキット

ライブロチェック・スターターキット

使用するライブロック

使用するライブロック

予定では、このライブロックからの硝酸流出は無いはずですが、これがもしある程度の硝酸濃度の水槽に入っていたものなら、行程1.の念入りなキュアが必要だと思います。
でも、あまりに高濃度の硝酸に浸っていたライブロックなら、アク抜き以前にライブロチェック自体に適さないかも知れません。いわゆるデッドロック化している場合が懸念されるためです(和田さんのブログ参照)。これは魚水槽や強制濾過のある水槽では特に起こりがちな現象ですので、なるべく硝酸がゼロを推移している水槽のライブロックを使用しましょう。ちなみに デッドロックの判断基準は微妙(?)ですが、石灰藻が剥げていたり変色しているモノは避けたいところです。

尚、写真のライブロックは、海藻がかなり生い茂っていたり、水槽で1年使用していたもの(更に入手前のストック期間も考慮が必要)であるため、採れたての新鮮なライブロックに比べ、実験結果にある程度のブレも予想されます。あるいは予想外に硝酸上昇が見られるかも知れません。
本当は新鮮なものでテストしたかったけど、それは次の機会に回します。

では、引き続きご報告していきたいと思います。

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EcoSystemとベルリンとワラワラ

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今でこそ僕は小規模な最低限のナチュラルシステムに落ち着きました(?)が、現役当初はバリバリのベルリン方式で水槽を維持していました。
ベルリンシステムを簡単に説明すると、ナチュラルシステムをベースにスキマーやリアクターなど良いものは何でも付けようよと言う、アクティブな姿勢が売りのシステムかな。
また当初はリフジウムも流行っており、こぞって僕も水槽に併設したものです。
もちろん、水槽に不足しがちなワラワラ(微生物群)を供給することが大きな狙いですね。

ワラワラを意識した生物層が豊かであればあるほど、その恩恵は測り知れません。
魚への飼料としてはもちろん、サンゴへの供給、コケの天敵としての配備など、メカニカルな管理だけでは行き届かない効果を発揮してくれます。
そしてそれはもちろん「海を創るには」欠かせない要素と言えます。
だって、海にいた生き物を飼うのですから♪

そう言うわけで、今でも僕が推奨する水槽システムは、リフジウムを採用してワラワラリッチを目指したシステムです。 そう言う意味では、EcoSystemも限りなく僕や生体の欲求を満たしてくれる嬉しいシステムだと思います。

一方、上でも書きましたが、ベルリンは「なんでもあり」と言う性質上、アクアリストによってその様式は様々です。 スキマーやリアクターが無かったり、逆に超強力だったり、砂を入れずライブロックだけだったり、逆に砂を厚く敷いたり、メタハラなのか蛍光灯なのか、そのバリエーションは多岐に渡ります。
また、収容する生体の種、数、サイズ、違いを挙げればキリがありません。
ここで、「ベルリン」とだけ呼ぶことの怖さが生まれます。

最近僕も、ワラワラに関する記事をいくつか投稿してきましたが、これは今一度ワラワラに目を向けて貰うことが目論みです。
それは、アクアリストの意図に関わらず、水槽のワラワラの欠如、あるいはEcoSystemにも迫る生物層、その違いの規模と効果を再認識して貰いたいなと思ったからです。

Tetsuoさんが興味深い記事を投稿されています。
このFrakes氏が用意したEcoSystemとベルリン方式の観察データによれば、15ヶ月後のサンゴの生存率はEcoSystemでは90%以上、ベルリンでは50%以上だったそうです。

僕も初め見たときは、ベルリン低いなぁ、と感じました。 でもよく考えてみれば、この時の「ベルリン」てどんなのだったんだろう? と言うことに気づきます。
そこで、上での考察が必要になってきます。

最終的には、スキマーやリアクター、砂の量などスペックが判らない以上、生体にとって極めて厳しい条件下だったんだろうな、くらいに考えるしかありません。それ以上考えても、結論は出ませんもの。あくまでもひとつの実験データに過ぎないと言うことです。
こういうことを思考させてくれたと言う点でも、良い刺激になる記事ではないでしょうか?
勿論、ワラワラに関するTetsuoさんの考察も大変参考になります。

ちなみに僕が思うに、Tetsuoさんは敢えてこのデータを出してEcoSystem万歳とした訳ではなくて、やはり僕のようにワラワラの重要性を現在のアクアリストに再認識して貰うことを目的としていたように感じます。決してベルリンを否定したり混乱を意図したものではないはずです。だって、Tetsuoさんですもの♪

なお僕もそうでしたが、初心者に誤解を与えることを危惧して、雪風さんがその旨コメントされてます。確かに真に受ける人もいそうですから、僕も同感でした。
ただ、変態幼生が無ければ格好良かったんですがねぇ(笑)

さて、そうなると怖いのが、ワラワラが欠如した水槽です。
もちろん全くのゼロな訳はありませんが、最低限の生体の生理や欲求を満たす生物層が満たなければ、いずれ生体の調子を崩しかねません。
かと言って魚バリにサンゴへの給餌を繰り返せば、今度は水質の管理が大変です。
そして水質の悪化は、生体へのダメージと同時に、コケの蔓延など生物層のバランスをも崩していきます。

ワラワラリッチを目指すなら、ヨコエビだけ見つけて喜んでいてはダメですよ♪
まだの方は、まずリフジウムを検討してみませんか?

追記:上記EcoSystemとベルリンの実験方法の詳細をTetsuo氏がコメントされました♪
http://coralsuki.blog14.fc2.com/blog-entry-27.html#cm
でも砂があったのかどうか判りませ~ん(汗)

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ガラス面のワラニョロ

この記事を含むタグの全記事リスト: ワラワラ

今日はワラワラの中でもニョロニョロ特集です。略してワラニョロ(笑)
ま、さっきたまたまガラス面で数種見つけて、即席でデジカメ撮影したものですけど(汗)
ちなみにガラス面のピントってなかなか合わないので、画質はご愛敬♪

多毛類 0.5mm~1mm

多毛類 1mm~1.5mm

大きいのと小さいのがランデブーしていました。
まるでアリの行列のように、小さい方が先頭に続いて上手にトレースしてました。
きっと何か分泌物が出ているのでしょうね。
その他、コペポーダも数種類写ってるのが判ります。

扁形動物? 0.5mm

扁形動物? 0.5mm

顕微鏡ならバッチリ綺麗に見えそうな手頃サイズです。
ニョロニョロとガラス面を這っていきます。

扁形動物? 1mm

扁形動物? 1mm

今まで見たことのない形の子です。
ヒラムシの1mm版と言う感じ。
さっきはガラス面に2匹見つかりました。
この子もニョロニョロと這っていきます。
写真では上が頭(丸い方)のようです。
今になってこんなのが湧いてくるなんて、ワラワラは楽しいですね♪

そう言えば、またいつか見てみたいと思っているワラニョロに、なかなか逢えません。
その名もPoo(プー)。 ま、僕が勝手に命名しました(汗)
ちなみにうんちの意味ではありません(曝)
詳しくは ワラワランド水槽の微生物 のページにて紹介しています。
「1.水槽で確認できるワラワラたち」の「顎口動物」(リストの最後)を参照のこと。
今は消しちゃってますが、以前は動画も載せていました。
そのうちまた整理してアップしようと思います。

当時はデトリタス数ccあたり数匹程度見つけましたが、ここ最近は見つけてません。
また、結構嫌気的な環境を好むようなので、ガラス面などでは見つかりません。
積もり積もったデトリタスの最深部とか、砂の中等から見つかっています。
と言うかこの子はプ~ンと泳ぎ回るので、検鏡撮影は困難を極めます(汗)
でも、すごく萌えること請け合い♪
顕微鏡をお持ちの方は、是非見つけてみてください。

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