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懲りずに書いてみたりする結果オーライな日記

新称:ブチヒメヨコバサミ属

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千葉の駒井先生にお願いしてあった新称:ブチヒメヨコバサミ属の論文が届いたので、これを基に超ヤドカリ図鑑を更新しました。

ブチヒメヨコバサミ属/ Stratiotes Thomson, 1899 - 新称

  • ブチヒメヨコバサミ/Stratiotes japonicus (Miyake, 1961) - 旧ヒメヨコバサミ属
  • リングヒメヨコバサミ/Stratiotes taenia (Komai, 1999) - 旧ヒメヨコバサミ属
  • クロトゲヒメヨコバサミ/Stratiotes nigroapiculus Komai, 2009 - 新種
  • アカオビヒメヨコバサミ/Stratiotes orbis Komai, 2009 - 新種

クロトゲヒメヨコバサミ(新種)はブチヒメヨコバサミによく似ています。でも見た目はそっくりだけど、ブチヒメのように眼柄は青くならないみたい。北海道から房総あたりまで分布しているようです。
ちなみに論文に記載された標本データを見ると、クロトゲヒメヨコバサミは北に行くほど潮下帯から観察できそうです。相模や房総あたりだと水深100Mとか深くなるけど。但し、今のところ日本海側での確認は無さそうです。

アカオビヒメヨコバサミ(新種)はリングヒメヨコバサミによく似ています。まだどちらも現物を見たことがありませんが、とりあえず眼柄の色彩(リングヒメヨコバサミは赤く、アカオビヒメヨコバサミは白くて基部が橙色)が違うかな。アカオビヒメヨコバサミは相模湾から伊豆諸島あたりで見つかっていて、リングヒメヨコバサミは小笠原諸島から記録されているようです。どちらも標本写真では全身が橙色っぽい感じ。

両種群とも、素人目に見ても、眼柄や第二触角の色彩の違いで、なんとか判別はできそうです。でもブチヒメヨコバサミ以外は結構深場に生息する種のようなので、多分見かけることはないかな(汗)

ちなみにブチヒメヨコバサミとリングヒメヨコバサミは属が変わったので、学名のオーサーネームに括弧が付きます。お気を付けあそばせ。

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テナガツノヤドカリのDV

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昨日見つけてきたテナガツノヤドカリのうち、ひとりだけヤンチャ者がいます。
初めは交尾前ガードの一種かな?と思って見ていたけど、なんか変??

大きい雄が小さな雌を鋏脚で掴んでいるのですが、雌がそろりそろりと顔を出そうとすると、雄はプルプルと大きな鋏脚を振るわせ、高く振り上げた拳に力を込めて「ガッ」て(笑)
以下、繰り返し。

セリフを付けるならば、

「なんで出てくんねん!」
「出てくんなっちゆうねん!」
「こんにゃろっ!」

て感じか(曝)

ちなみにこんな殴り方を富山では「かちなぐる」と言います。
「殴る」の最上級活用です。

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テナガツノヤドカリ見つけた

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天気予報を見る限り「21日は雨っぽいから中止だな」と思っていたら、なにやら午後に入ってもピーカンだったので、急遽車を走らせた。一路、渚ドライブウェイへ。
で、千里浜まで行こうかな?と思ったけど、どうせ海岸は繋がってるので、手前の今浜で降りた。

渚ドライブウェイ・今浜

海岸に出てすぐのところに車を止め、水遊びや砂遊びの親子連れをかき分けて、マスク付けたおっさんが波間にダイブっ。
すると、表層の水温は温かいけど、足元はチベたぃのう。。。
何故かというと、この辺、特に小川の流れ込みが多いから。かな。
水中の視野も陽炎のようにボヤボヤして、ちょい見づらい。。。

しばし、小さなカレイやウシノシタを追いかけてたら、ふと気づいた。
良く見れば延々と見渡す限り、一面の砂しか無い世界だ。
前も後ろも山と谷を繰り返すデコボコとした砂が続くだけ。
特にこの辺はスゴーク遠浅で、どこまで行っても水深は2Mも無い。

イワシ(?)のような小魚の群に囲まれたり、キラキラと反射する砂地を眺めていたら、まるで南国のビーチでシュノーケルでもしているような錯覚に陥った。。。
渚ドライブウェイでのシュノーケル(笑)なんて初めてだったけど、なかなか悪くない。うむ。

さて。それはそうとヤドカリはいずこ?
よく見れば水中には巻き貝らしきものがほとんど落ちてない。
波打ち際にはたくさん打ち上げられているのに。。。
これじゃ、貝資源問題によりヤドカリも住みようがないのかも。。。

と思っていたら、岸から50Mも離れると、あれよあれよとヤドカリを発見っ。
逆に、見つけた巻き貝はすべてヤドカリじゃん。と言うオチかっ。

ヤドカリいっぱい

で、てっきりトゲトゲツノヤドカリのつもりで採っていたら、いざ陸に上がってよく観察してみると、どれもこれもテナガツノヤドカリじゃん。。。なんだ。テナガかぁ。。。

いや、ちょっと待て。テナガならヤドカリ観察歴更新ジャン♪
テレレレッテレーッ。(レベルアップの音)

テナガツノヤドカリ

そうだった。トゲトゲは去年南紀でクリアしたので、今年はテナガツノヤドカリを目標にしていたのだった(曝)
最近ボケてるんだぜ。

以前、この辺で海水浴をしていた知人がトゲトゲを何匹か採って届けてくれた事があったので、そのせいか今回も無意識にトゲトゲを追いかけていたみたい。

ところでこのテナガツノヤドカリを更によく見ると、個体によって体色の濃淡がさまざまだ。鋏脚も模様があったり無かったり。

テナガツノヤドカリの鋏脚

そう言えば以前、どりるさんから送って貰ったテナガの鋏脚も、スミでも付けたように黒ずんでたなぁ。。。

さあ、今年は幸先の良いスタートを切ったかも♪

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