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ハワイからヤドカリ

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先日、ブルーハーバーの和田さんから「ハワイ便ヤドカリ各種入荷」との連絡を受け、本日ひととおりの種をお送りいただいた。

パッキング

本日11/9(日)の午前中に無事到着。
大きな段ボールの中には、完璧な梱包で6種を全て個別でパッキング。
水温は20度ちょい。新聞紙による防寒以外に、2つのホッカイロまで同梱されていた。
こゆところにもショップの“愛”を感じますね。
和田さん、ありがとございました!

さて、中身を紹介・・・。

まず、実物は僕も今回が初めてのハワイ産サンゴヤドカリの一種から。
あまり流通では見かけない Calcinus laurentae Haig & McLaughlin, 1984 です。
見た目はシンプル、且つ鮮やかなレッド。C. hakahau Poupin & Mclaughlin, 1998 にも似た種です。
今のところ、僕の知る限り国内からの報告は無いと思います。

Calcinus laurentae Haig & McLaughlin, 1984

続いて、こちらも実物は初めての、Calcinus hazletti Haig & McLaughlin, 1984 です。
ちょっと地味系なサンゴヤドカリと思われがちですが、よく見るとなかなかシックで濃いバイオレットに染まった種です。
また、この種は伊豆大島の有馬さんからも報告があり、国内でも限定された海域で生息しているようです。

Calcinus hazletti Haig & McLaughlin, 1984

次も初めての実物、ヘイグサンゴヤドカリ/Calcinus haigae Wooster, 1984 です。
この種も国内では小笠原諸島からの報告があるそうですが、これまでにフィールドで観察したと言う例は、まだ僕は知りません。全国のダイビングショップさん、期待してます(笑)
本種は歩脚の色彩、指節の模様が特徴的です。

Calcinus haigae Wooster, 1984

以上、僕の初物サンゴヤドカリたちでした。

続きまして、皆さんもよくご存じの“怪しい”ユビワサンゴヤドカリ/Calcinus cf. elegans (H. Milne Edwards, 1836) です。
暇がある方は、画像ソフトでネガ反転してみてください。面白いことに気づくはずです(笑)
それにしてもこの種は一体いつになったら話が進むのでしょう。。。汗

Calcinus cf. elegans (H. Milne Edwards, 1836)

次はグアムサンゴヤドカリ/Calcinus guamensis Wooster, 1984 ですが、実は今ちょっと僕も首を傾げていまして、とりあえず Calcinus cf. guamensis としておきます。
皆さんには、不可解な点が見えますか?

Calcinus cf. guamensis Wooster, 1984

最後に、これもまた変わった“オイランヤドカリ”ですが、実は別種の Dardanus sanguinocarpus Degener, 1925 と言うヤドカリ属の一種です。
皆さんにはオイランヤドカリとの違いが見えますか?
僕には今んとこ見えません(汗)

Dardanus sanguinocarpus Degener, 1925

以上、6種のヤドカリがハワイから遙々やってきました。
これでやっと干満水槽がにぎやかになりましたよ♪

引き続き、のちほど上記のいくつかの種について、国内の既知種との比較をここで紹介したいと思います。

尚、今回紹介したサンゴヤドカリたちは、Crustacés polynésiens - Polynesian Crustacea にも情報があります。ご参考まで。

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