薬局に注文しておいた硫酸マグネシウムが届きました。
和光純薬工業の硫酸マグネシウム七水和物で、特級99.5%です。1,050円でした。
化学記号はMgSO4・7H2Oで、分子量は246.48です。
見た目は味の素(笑)
舐めると、何とも言えない苦味がありました。苦味と言うか、渋苦いと言う感じかな。
ちなみに便秘に良いそうです。緩くなるとか。
で、これを添加して水槽のマグネシウム濃度を上げたいのですが、ご存知の通り、僕は化学が超苦手で、スイヘイリーベの呪文しか知りません。しかも意味も知らず♪
が、さすがに訳も判らず薬品をいじるのは怖いので、ちょっとお勉強してみましたよ。
化学の本なんて20年以上ぶりに読みました。当時もほとんど開かなかったけど。。。
実は先日、以前からも光合成色素のスペクトル吸収図の引用等で贔屓にしているフォトサイエンスと言うシリーズの化学版を本屋さんで見つけました。僕のような素人でも非常に判りやすいお気に入りのシリーズです。数研出版の「視覚でとらえるフォトサイエンス化学図鑑」と言うもので、価格は850円。こんなに詳しくて写真がてんこ盛りで、しかも千円でお釣りが来るなんて、信じられます?
ちなみに同シリーズの生物図鑑もお勧めです。こちらは880円。安いでしょ?
すっかり数研出版のファンです♪
さて、話を戻して、このお勉強の成果を疲労もとい披露しましょう。
間違ってたらご教示くださると嬉しいです。
以下、カルクワッサーとマグネシウムの添加に関する分量の計算方法です。
水酸化カルシウム - Ca(OH)2
カルクワッサーは基本的に飽和石灰水の上澄みを添加するので分量はあまり気にしてませんが、厳密に溶解度を意識すれば沈殿量が減らせて経済的かも?
溶解度 : 0.170% (25℃) - 1Lに1.7gの水酸化カルシウムが溶解可能 ●原子量 カルシウム : 40.1 酸素 : 32.0 (16.0×2) 水素 : 2.0 (1.0×2) ●飽和石灰水1Lのカルシウム濃度 1.7 * 40.1 / ( 40.1 + 32 + 2 ) ≒ 0.92g = 920ppm ●100Lに溶液1L入れると 920 / 101 = 9.1ppm↑ ●5Lに溶液100cc入れると 0.17 * 40.1 / ( 40.1 + 32 + 2 ) ≒ 0.092g = 92ppm 92 / 5.1 = 18ppm↑
僕の5L水槽ではいつも100ccのカルクワッサーを添加しているので、計算上は18ppm上昇している計算になります。はず。
硫酸マグネシウム7水和物(99.5%) - MgSO4・7H2O = 246.48
硫酸マグネシウムは溶解度が高く、飽和させると量が多すぎるので、きちんと分量を割り出して添加する必要があります。
溶解度 : 36.4% (25℃) - 1Lに364gの硫酸マグネシウムが溶解可能 ●原子量 (分子量 = 246.48) マグネシウム : 24.3 硫黄 : 32.1 酸素 : 64.0 (16.0×4) 水素 : 14.1 (1.0×2×7) 酸素 : 112.0 (16.0×7) ●飽和硫酸マグネシウム溶液のマグネシウム濃度 364 * 24.3 / 246.48 ≒ 35.883g = 35883ppm ●100Lに溶液1L入れると 35883 / 101 = 355.3ppm↑ ●100ppmの溶液を5L作るには (5L水槽を100ppm上昇させるには) a) 100 / 35883 * 364 * 5 = 5.072g ≒ 5g b) 100 * 246.48 / 24.3 * 5 = 5071.6mg ≒ 5g 原液を100ccとする場合 a) 100 / 35883 * 364 * 4.9 = 4.97g ≒ 5g b) 100 * 246.48 / 24.3 * 4.9 = 4970.2mg ≒ 5g 100ccに5gを溶く (100ccには36.4gまで溶解可能) ●カルシウムの3倍として約60ppm上昇させるなら 5 * 60 / 100 = 3g
カルクワッサーに合わせて約3倍のマグネシウム濃度の添加を目指したいので、とりあえず100ccに3gの硫酸マグネシウムを溶いて添加しようと思います。
ちなみにマグネシウムと同時に硫酸イオンも増加しますが、海水の成分のうちマグネシウムが1,300ppm、硫黄が930ppmとのことなので、この添加でも比率的に似たような上昇(厳密には硫黄がちょい多めになるけど)になるので特に問題は無いかしら?と考えてます。海草に吸収されたり、大気に放出されたり(磯の香り)しますから。
海草が増えたら良いなぁ♪
ところで、塩化マグネシウムでも良さそうなんですが、やはり塩酸負荷と言うトラウマがあるので、ちょっと億劫です。この場合はナトリウムも足す必要があると記憶しています。(昔スーリンに塩化カルシウムで教わったことを適用するならば)
で、どんどん塩辛くなっていく=塩分濃度が上昇していく、と。(塩化ナトリウム↑)
5L水槽に対するカルシウムとマグネシウムの添加量
飽和石灰水100cc + 硫酸マグネシウム3g → Ca:18ppm↑ + Mg:60ppm↑
もちろん、個別に添加します。混ぜたらどうなるか判らないので(汗)
化学式が判れば、色んな添加剤の混合液とか作れるんだろうなぁ。。。
さて、本当にコレで合ってるのかしら?
もっと勉強して、化学式も判るようになりたい♪
参考文献:
視覚でとらえるフォトサイエンス化学図鑑/数研出版